お子さんは勘がいいほうですか?

2022年02月04日

昨日は国語道場のウェブサイトが一時的に表示されなくなりまして、ご心配をおかけしました。サイトの管理会社からDNS設定をなんちゃらしてくれと指示がありまして、言われたようにやったつもりだったのですが、どうも触ってはいけないところを触ってしまっていたようです。

「これかな」と思われるところを勘でいじってみたところ、無事表示されるようになりました。私、文学部哲学科出身でコンピュータのネットワークの知識などまったくないものですから、あんまりややこしいことをやらせないでほしいなと、サイトの管理会社に対して思ってしまいました。

昨日はこんな感じで適当に勘でいじっていたら問題が解決したわけですが、ふと今から20年以上前、東京都内の塾で講師をやっていた時の一人の生徒のことを思い出しました。

選択肢式で正しいと思う答えをこたえる問題数問を解いて

「先生できました」

と言って持ってくるのでまるつけをします。見ると全然合っていない。

呆れて

「これ、どうしてこういう答えになったの?」

と尋ねてみると

「当て勘」

という答えが返ってきました。

私もまだ若かったものですから、思わず

「う~ん、『勘』ってもうちょっと当たらない?」

と言ってしまったんですが、本当に勘が悪い人というのはいるものだと思ったものです。

今日で千葉県公立高校入試までの頃20日。中学1・2年生の定期テストはそれよりも近いですね。テスト本番までに試験範囲の内容を完璧にマスターして臨むというのは理想ではありますが、なかなかそういうわけにはいきません。よってある程度は確証はないけれども「これかな」と思う答えを書くしかないというケースは出てくることでしょう。

また、これをお読みになっている方の中には、テストで「これかな」と思うことを書いたら当たっていたという経験のある方は多いのではないでしょうか。

「勘でやったら合っていた」経験をよくよく思い出していただくと、「勘で答えた」とはいえまったくでたらめというわけではなかったのではないでしょうか。「勘で答えた」のは、その問題について事前に勉強したことがなかったといったことで、いちおうどうしてその答えにしたのかについて聞かれれば自分なりの説明はできるという状態ではなかったでしょうか。

こうしてみてみると、上に紹介したお子さんのように勘が当たらない人は、分からないと思うと本当にランダムに適当なことを言う習慣がある人で、勘だけど当たる人は、分からないなら分からないなりに無理やりにでも筋道を立てて考える習慣がある人ということが言えるのではないでしょうか。

テスト本番で、これまで勉強したことがないような問題に出会ってもそれで終わりにならない。そんな問題でも正解をひねり出して5点10点拾っていけるようになる。そんな風になれるためには普段から物事を自分なりに考える習慣が大切だということになりそうです。

もちろん勘で答えるなんてことはいざという時の最終手段です。試験本番までの残された時間、ぎりぎりまで覚えるべきことは覚えこんでいく努力はやっていきましょう。