Vもぎ見直し会で分かること

2014年07月08日

国語道場の学習指導の基本コンセプトは、やるべきことはすべてやらせるということです。

塾ですので、授業が最も中心的な役務であることは間違いありません。しかし、生徒や保護者の皆様のご要望は、成績を上げること、そして志望校に合格することでありましょうから、授業を提供するということだけでは不十分です。

そこで、私が受験生であった時の経験から始まって今に至るまで、学び、実践してきた様々な学習法の中で、効果的でなおかつ必要不可欠と思われるものすべてを、子どもたちにやって欲しいと思っています。そしてそれらのものを具体的にまとめ、授業時間外に取り組ませています。

その一つがVもぎの見直しです。

Vもぎとは、千葉県公立高校入試のための模擬試験です。模擬試験を受けた直後に、その問題を全問、自分自身が完全に納得出来るまで解き直すことは、最も効果がある学習方法です。

実は、私は高校入試の時、模試の見直しは全くやりませんでした。お蔭で、第一志望校と思っていたところには出願することもできませんでした...。高校卒業後、浪人した時に初めて大変な時間とエネルギーをかけてそれをやるようになりました。毎回それを行う効果は劇的です。今では、これほどの鉄板学習法である模試の見直しを、どうしてみんなやらないのか、不思議で仕方がないです。

逆に、見直しをしないのならば、模試を受けるのははっきり言ってお金と時間の無駄です。模試の見直しもしないで、ただただ偏差値がいくつだったとか、合否判定がどうだったということに一喜一憂する様は、滑稽ですらあります。

人間が機械に支配されるとはこのようなことを言うのだと、私淑する元代ゼミ講師の鬼塚幹彦先生は言われています。全くその通りだと思います。

もっとも、模試の見直しをやる受験生が少ないのは、全く理解できないことでもありません。先日、7月6日に国語道場で行われたVもぎ見直し会では、最も時間のかかった生徒の所要時間は4時間半でした。私の経験から考えて、これは特別なことではありません。

このように、模試の見直しには大変な気力と手間がかかります。しかし、とにかく効果がある。でも、これを中学生に個人任せにしていたら、まずやってくれることはありません。だから道場に呼び集めてやらせているというわけです。

道場に呼び集めるのですから、子どもたちの取り組みの中身も見させてもらいます。そうすると、中にはあまり感心できない「勉強方法」のお子さんもいらっしゃいます。

間違えた問題の正答をとりあえず模範解答を見て書く、自分の間違っていた答えの何がいけなかったのか、またなぜ模範解答のものが正解なのかちっとも考えない、知らなかった言葉、単語はそのままにしておく等々。これじゃあ勉強ごっこですよ。普段からこんなものを勉強だと思っていたのならば、それは成績も上がらないでしょうということが発覚することがよくあります。

このように、Vもぎ見直し会は、それ自体がタフだけれども効果的であるばかりでなく、子どもたちの取り組みの中の改善すべき点を見付け出す機会にもなっています。

そのようなわけで、このVもぎ見直し会は、これからもVもぎの当日は毎回、ずっと先も続けていこうと思っています。