2013年09月08日 16:18

坂本竜馬と男の子の子育て

 坂本竜馬は日本の歴史上最も人気のある人物としてしばしば紹介されるように、竜馬が好きというおじさんは、そこいらへんにいくらでもいるわけですが、屈折した青年時代を送っていた塾長は、40を過ぎてようやくこの輝かしい快男児を心から好きだと言えるようになりました。一旦好きになってしまうと、それこそ四六時中竜馬のことを考えるようになり、伝記やら手紙やらを読みあさり、関連のテレビ番組やDVDをのべつ見るようになります。

 

 ご存じの方も多いかと思うのですが、数ある竜馬伝の中でもとりわけ人気のあるものに、『おーい!竜馬』という漫画があります。これの特徴の一つは、ほとんど何の資料もないといってよい竜馬の少年時代を、最初の方の巻で描いているところです。最近、改めてこの最初の数巻を読みなおして、不意に、これは男の子の子育てに戸惑うことのある母親が読むと、案外にその力になるのではないかと思うことがありました。

 

 幼少期、男の子は女児に比べてちょっと「足りない」傾向があるのだそうです。これは、現行の高校英語IIの教科書の一つに、心理学の専門家の言葉として書いてあるので、多分本当なのでしょう。この男女差の傾向は、成長とともに最終的にほとんどなくなっていくものだそうです。確かに、中学生くらいまででしょうか。教室を見ていても、女の子たちが落ち着いて座って勉強している傍らで、男子はきょろきょろそわそわしがちです。

 

 男親は、自分自身もそうした少年時代を過ごしている可能性が高く、男の子はそんなものだと理解できるので、あまり深刻に捉えないかもしれません。一方、女親は、どうして男の子というのはこうダメなのかと、ショックを受けることがあるかもしれません。それこそ何百人ものお母様方のお話を伺ってきた塾長は、時にそうした男の子に対する母親の困惑を感じることがあります。

 

 そんな時、『おーい!竜馬』の最初の数巻、少年時代の竜馬の話を読んでみられてはいかがでしょうか。優しい両親に弟の可能性を信じて疑わない二人の姉の温かい家族、そして何よりも小山ゆうの描く竜馬くんは本当に愛おしく、塾長は感動のあまり嗚咽しながら自分の息子を思いっきり抱きしめたくなることしばしばです。

 

  さて、坂本竜馬の最も有名な伝記であろう司馬遼太郎の『竜馬がゆく』に、教育者の端くれとして、胸に刺さる言葉があります。

 

「竜馬は、教育者に不信の念を持っていた。・・・かれらは、他人を採点し、侮辱し、いたずらに劣等感のみを植え付ける存在ではないか。」

 

竜馬は少年時代、あまりに勉強ができないために、通っていた塾をやめさせられ、劣等感に苦しめられたと司馬は書いています。私、塾長も、果たして「竜馬」を潰すようなことをしていないだろうか、自問自答しつつ、これからも塾を続けていこうと思います。

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