2014年11月17日 23:13

高すぎる個別指導チェーンの授業料にNO

国語道場では学習相談を随時承っていますが、定期的な面談期間の1つが先週終わりました。出来る限り塾生の保護者の皆様全員とお会いすることにしています。

面談では、先日の記事にもありますように、こちらからお子様お一人お一人の学習状況のご報告や今後の指導方針のご説明をさせていただく他に、皆様から様々な情報をこの機会に聞かせて頂いております。

そんな中で、個別指導チェーン塾さんでは、今でも目玉が飛び出すような高額の講習費を請求するところがあるというお話をしばしば耳にしました。まあ、なんだか相変わらずだなあという感想です。

一昔前の「東洋経済」などの雑誌には、「塾や家庭教師の中には、何十万円という法外な受講料を請求するところがある」(強調は筆者)といった良識的な記事が書かれていました。

普通に考えて、地元の公立高校を受ける受験生に、夏期講習だけ、冬期講習だけで20万や30万の受講料を請求するなんてことは、おかしなことですよ。

しかし、そうした個別指導チェーン塾が拡大し、テレビCMなんかを打ったりと、マスメディアや広告業界との関わりが深くなってくるにつれて、先のような良識的な批判は聞かれなくなってしまいました。なんだかなあといった気持ちです。

こういう状況ですので、教育サービスをお子様に受けさせる側の保護者の皆様には、是非とも重要なポイントを押さえて頂いて、賢く塾をご利用になっていただきたいと思います。

個別指導チェーン塾の授業料が非常に高い原因は、言うまでもなく人件費にあります。まぁ、1:1や2で教えてもらうのだから、高いのはしかたがないと思われるかも知れません。

たしかにそれはそうなのですが、しかしそれは塾側の理屈であって、成績を上げるといった本来あるべき目的から考えると、的外れで工夫がない話だとも言えるわけです。

1:1や2で教えてもらうのだから、高いのは仕方がないと納得してしまう背景には、とにかく手取り足取り教えてもらえれば、出来るようになるのではないかという思い込みがあるのではないでしょうか。

勉強は自分自身が頭を使って、手を動かすことで身につきます。それなのに、自分で考えることもしないで、手取り足取りやってもらうような「指導」を受けていれば、勉強しているのは教えている講師で、本人には少しも学力がつかないということになります。これでは、学力ではなく、依存心を育てるために塾に行っているようなものです。

塾に対し、子どもを手厚く接待してほしいという親御さんであれば話は別ですが、子供の学力、成績を伸ばして欲しい、志望校に合格させてほしいという方であれば、そのために重要なポイントは次のようにシンプルなものです。

やる気×学習量(≒時間)→成績アップ!

そのために、具体的に塾において大切なことは、

授業や面談を通して子ども自身に、何をどれだけやらなければいけないか認識させられていることがまず第一。

ついで、やる気のある塾生が集まっていて、分からないことは気軽にマンツーマンで納得がいくまで教えてもらえるなど、前向きに学習できる環境であること。

そして、勉強したことを修得するために必要な絶対的な学習量が確保しやすいこと(授業料が安価または定額であること)。

といえるでしょう。

これからの個別指導塾が、本当に保護者の皆様のご要望に応えるために努めるべきなのはこうした点であって、冬期講習は百何十回来なければいけないから、受講料は何十万円払って下さいなどというのは、なんとも工夫がなく、時代遅れの感があります。

また、上にも少し述べましたが、そもそも地元の公立高校への入学準備のために、それほど高額な教育費をかけるべきなのかどうかということも、お考えになっていただきたいことです。

実際問題、公立高校の入試で、「激戦」等と言われるところでも全体の受験倍率は1点台後半程度で、2倍を超えるようなところはほとんどありません。

困ったことに、公立高校入試が前期・後期制になり、それぞれの定員が全体の6割・4割になっているため、見た目の倍率が高くなってしまっています。しかし、例えば、前期の定員に対し、受験倍率が2倍であったとします。たしかにこれだけを見ると高倍率のようにも思われるのですが、これは前期6割の定員に対して2倍ということですから、前期・後期を合わせた全体の定員に対しては、1.2倍というそれほど高いとはいえない倍率ということになります。

要するに、公立高校入試は、よほど無茶な受験をしなければ、合格できる可能性は高いということです。それなのに、個別指導チェーン塾に通わせ、中3の1年間で100万円を超える投資を行うということは、あまり賢明な判断とは言えません。

もっとも、うちはお金があるからそんなことは大きなお世話だという方もいらっしゃるでしょう。

実は私も、去年まではそのように思っていました。しかし、今年に入って、高齢者の経済的破綻がしばしばメディアを賑わすようになって、考えが変わりました。

9月に放送されたNHKスペシャル「老人漂流社会"老後破産"の現実」は大変なインパクトを持って受け止められています。

そして、最近は老後の経済的破綻の原因として子どもの教育費のかけ過ぎがしばしば指摘されています。

急増する教育費貧乏~現代ニッポン 新たな貧困の形~

老後破産で後悔しないよう「塾選びから注意必要」と専門家

子どもの進学パターンとして、高校まで公立、大学は私立というものが最も一般的かと思いますが、これだと学費など、これらの学校に通うためだけ(つまり塾代などは別)に必要なお金は1500万円程度になります。子どもが2人いれば3000万円、3人いれば4500万円となっていきます。

無計画に教育費を使い続けていると、年収が1000万円くらいある家庭でも、老後経済的に破綻するという指摘もあります。

上のリンク(「急増する教育費貧乏」)の中で、「子供の教育費が本格的に上昇するのは高校からで、小さい頃は、自分たちの教育費投資が分不相応であると実感しにくい」とあります。個別指導チェーン塾に子どもを通わせ、夏期講習で30万円ですと言われ、まあそれくらいなら払えるかなと思って、中3の1年間だけで100万円からの出費をついついしてしまっているような感覚だと、将来非常に危機的な状況に陥る可能性があるということでしょう。

保護者の皆様には、様々な情報をよく吟味し、ご自分に最適なお子様の教育をお選びになっていただきたいと思います。また、個別指導塾チェーンに対しては、何の努力も工夫もなく、経済的な負担をご家庭に押し付けるようなビジネスは人倫にもとるものであり、改めていっていただきたいと願うばかりです。

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